オランダ領北海にある ネプチューン・エナジー社が運営するプラットフォーム Q13a-A. 高解像度画像
世界初のオフショアグリーン水素製造プロセスに不可欠なオートメーション技術
リズウィック、オランダ（2022 年 1 月 11 日） - Emerson（NYSE: EMR）は、大規模なオフショアグリーン水素製造向けの技術開発の促進を支援しています。同社は、ガス田操業プラットフォームで世界初のオフショアグリーン水素製造プロセスの安全で効率的な運用を可能にするソフトウェアとシステムを開発しています。
PosHYdon プロジェクトは、洋上風力発電と洋上天然ガスおよび水素製造の統合し、グリーンエネルギーを利用した再生可能な燃料の生成を検証することを目的としたパイロットプロジェクトです。オランダ領北海の Neptune Energy が運営するプラットフォーム Q13a-A で、可変出力電源から電解槽の効率性を把握し、オフショアプラットフォーム上にグリーン水素製造プラントを設置および維持するコストを算出するプロジェクトが開始されます。
グリーン電力は、風力タービンから変動する電力供給をシミュレートして製造プロセスに電力を供給するために使用されます。生成された電気は、海水を脱塩水に変換して、電気分解によって安全に水素を製造します。水素は天然ガスと混合され、既存のガスパイプラインを経由して海岸まで運ばれ、国内のガスグリッドに供給されます。1 MW の電解槽は、週に最大 3 トンの水素を生成すると期待されます。
「水素は『未来の燃料』とみなされていますが、意欲的な脱炭素化とネット・ゼロ・エミッションの目標を達成するためには、生産能力を拡大し、持続可能なエネルギーを利用して製造される水素への移行を促進することが可かせません」そう語ったのは、Emerson Automation Solutions 事業部社長 Mark Bulanda です。「PosHYdon プロジェクトでは、コンソーシアムのパートナーとともに、大規模なオフショアグリーン水素製造へのレールを敷き、エネルギー移行プロセスに大きく貢献したいと考えています」
Emerson の DeltaV™ 分散制御システム、DeltaV 安全計装システム、DeltaV Live オペレータ・インターフェース・ソフトウェアは、脱塩装置、電解槽ユニット、ガス配合、BOP 機器を管理します。変動する脱塩水の原料や電力供給などの用途に固有の課題に対応することで、DeltaV ソフトウェアおよびシステムは、安全性、プロセスの稼働時間、運用効率の強化を実現します。このソリューションは、既存の天然ガス操業に影響を与えることなく、混合ガスが要求される仕様を満たすことを確実にします。既存のオフショアシステムとの統合や、オンショアオペレーションとのコミュニケーションにより、プロセスの可視性を最大限に高め、予期せぬ問題を未然に防ぎます。
「PosHYdon プロジェクトは、海上での安全で大規模なグリーン水素製造を確実にするために必要な手順を策定する絶好の機会を生み出します」Bulanda 氏はそう説明しました。「Emerson の水素バリューチェーン、風力発電、オフショアエネルギー業界における経験は、プロジェクト成功に貢献するでしょう。当社の実績が証明された技術は、こうした世界初の試みにおいて安全かつ効率的な運用を確保します」
PosHYdon は、コンソーシアムパートナー（Nexstep、TNO、Neptune Energy、Gasunie、Noordgastransport、NOGAT、DEME Offshore、TAQA、Eneco、Nel Hydrogen、InVesta、Hatenboer、Iv-Offshore & Energy、Emerson）によって開発されています。このプロジェクトは、同庁の「エネルギー・気候革新実証」スキームに基づき、オランダ企業庁（RVO）から 360 万ユーロの助成金を受けており、水素パイロットプロジェクトを含む再生可能エネルギーの開発に投資します。
英語字幕付きアニメーション: https://vimeo.com/367724580
