新たなソリューションは、アディティブマニュファクチャリング(積層造形法)を採用することで、騒音低減と流量を最も効率よく組み合わせます。高解像度画像
Fisher Whisper トリムソリューションは、アディティブマニュファクチャリング(積層造形法)を活用することで最適化されたプロセス設計を実現し、10デシベルの騒音低減、バルブ容量を 20% 増加させます。
アイオワ州マーシャルタウン(2023 年 11 月 1 日) – エマソンは、ロータリバルブおよびグローブバルブに使用される革新的なFisher™ Whisper™ トリム技術を発表しました。これは、エマソンが誇る現在の Whisper 騒音低減ソリューションポートフォリオを拡張する技術です。次世代の Fisher Whisper トリム技術は、アディティブマニュファクチャリング(積層造形法)およびその他の最先端技術を採用することで容量を増やすことが可能なトリム形状を創造し、且つ騒音低減を実現します。
工業用途では、調節弁の騒音がしばしば問題になります。バルブの騒音は弁での差圧が大きいときに、流体がバルブ内の狭い流路を通過する際の高流速により生じます。この空気力学的騒音は流体(気体)流速に強く依存するため、大流量および高差圧の用途では騒音レベルが急激に上昇します。このタイプの騒音は作業員の聴覚にダメージを与え、長い時間をかけて配管、高感度機器、付近のパイプ接続部、バルブ構成部品を損傷させる可能性があります。
通常、ロータリーバルブはグローブバルブに比べ安価ですが、トリム構成により本質的に騒音レベルが高くなる傾向があります。トリム内に巨大な騒音低減機構を組み込むことは、スペースに限度があることやその他の要因により容易ではないため、一般的にロータリバルブは騒音の大きい用途では採用されません。
新しいロータリーバルブ用のFisher Whisper トリム技術は、アディティブマニュファクチャリング(積層造形法)を採用することで騒音問題に対処し、最大 20 dBA の A 特性音圧レベルの騒音低減を実現しました。これは、今までに製造されたソリューションに比べ、10 dBA の改善となります。このような優れた騒音低減レベルは、ロータリーバルブに共通する大容量を維持しながら実現されます。新しいソリューションは、同性能のグローブバルブに比べ大幅なコスト低減を達成しました。
現在、グローブバルブには幅広い低騒音トリムが実装されており、それぞれ、より高いレベルの騒音低減を求めるほどトリム構成がますます複雑化しております。通常、トリム形状が複雑になるほど、騒音低減機能が向上しますが、同時にコストも上昇し、弁容量が低下します。高い弁容量が必要な場合、従来の低騒音トリム設計を使用するとバルブ本体の大型が必要になっていました。
新しいクローブ型 Fisher Whisper トリム技術は、アディティブマニュファクチャリング(積層造形法)を採用して大容量のトリム設計を実現することで、この問題に対処します。この技術を採用したグローブバルブは、従来のトリム設計に比べ流量が 20% 増加すると同時に、最大 30 dBA の騒音低減も実現します。これにより、これまでは大型のバルブが必要であった場所にも小型のバルブを使用することができるため、スペースとコストが節約されます。
各ソリューションは、従来のトリム設計の欠点を無くしつつ大幅な騒音低減が得られるため、騒音が問題になる場所へのバルブを設置する際の問題を解決する事でエンドユーザの選択肢が広がりました。
詳細は、Emerson.com/Whisperrotary および Emerson.com/Whisperglobe を参照してください。